漢字デザインの風景:中華圏の若手グラフィックデザイナーの現在地
韓国グラフィックカルチャーを紹介した人気書籍『K-GRAPHIC INDEX』の続編が発売された。今回のテーマは中華圏で活躍する新世代のグラフィックデザイナーたち。漢字を主軸に、北京、上海、香港、台北など15都市56組のデザイナーが掲載された本書から見えてくるものとは。
2022年に刊行され、話題を呼んだ後藤哲也さんの著書『K-GRAPHIC INDEX:韓国グラフィックカルチャーの現在』。その続編にあたる新著『C-GRAPHIC INDEX:新世代中華圏グラフィックデザイナーの現在』が今夏発売された。
本書では、台北、上海、香港など東アジア圏の各都市で活動するグラフィックデザイナーを取材。多種多様な実践に加えて、その社会的背景や周辺状況も紹介し、グローバル化の影響を受けた2000年代以降の漢字デザインの風景を追っている。
今回のインタビューでは、制作の経緯や過程に始まり、各都市の情勢やデザイン的特徴について、8組のデザイナーを挙げて語ってもらった。政治的な複雑性や不況の影響を受けるなか、彼らはどのような発想で作品を世に送り出しているのか。デザインと政治の関係性や文化活動の持続性についても考えさせられるテキストだ。
interview by Kei Wakabayashi
後藤哲也・編著『C-GRAPHIC INDEX:新世代中華圏グラフィックデザイナーの現在』
市場開放とグローバル化のなかで急激な経済成長を遂げた中華圏。2000年代以降の社会とテクノロジーの変化のなかで中華圏のグラフィックデザイナーたちは何に挑戦してきたのか。その姿勢や発想を北京、上海、香港など15都市56組のデザイナーたちの実践に探る、初めてのビジュアルドキュメント。
漢字のルーツを主軸に据えて
──前作のインデックス形式を踏襲しつつ、今回は漢字を軸に中華圏のデザイナーをまとめています。どのような経緯があったのでしょうか。
グラフィックデザイン専門誌『アイデア』の元編集長の室賀清徳さんとの話のなかで「デザイン賞やSNSで見る中華圏のデザイナーの作品のクオリティが上がっているけれど、それぞれの作品の背景が全然わからない」という話になり、それを実際に調べて紹介しようという話になりました。シンガポールなどを含めた大きな漢字文化圏をまとめる話も出ましたが、膨大な量になってしまうので、今回は漢字を主言語として使っている中華圏の都市に絞ることにしました。
──中華圏と一口に言っても多様性があり、政治的な複雑さも絡むため、大変な作業だったのではないかと思います。
やはり、現地のデザイナーと話をしていても、インデックス化にはかなりの配慮が必要だと感じました。中国と台湾の間には政治的な問題があり、それはもちろんデザイナーにも無関係ではないので。
象徴的なエピソードとして、台湾を代表するグラフィックデザイナーで、大統領選で蔡英文候補(当時)のロゴデザインを手がけたことで知られるアーロン・ニエ(聶永真)に関するものがあります。彼は2012年に台湾初のAGI(国際グラフィック連盟)会員となりました。中華圏のデザイナーにとって、AGIへの加盟はひとつのステイタスですが、彼は台湾ではなく中国のグラフィックデザイナーとして扱われたことに対し、強い憤りを示しました。それ以降、AGIにおいては台湾と中国のデザイナーの間に緊張関係があると聞きます。
個人的には、政治的には中立な立場で、同じ漢字文化をルーツにもつという観点から1冊にまとめたいと考えました。そこでまず漢字をキーワードに、繁体字文化圏(台北、香港、マカオなど)と簡体字文化圏(北京、南京、上海、杭州、長沙、広州など)で分類し、それをさらに都市別に紹介するという構成にしました。
──それだと、現地のデザイナーたちにとってもそれほど抵抗はないのでしょうか。
そうですね。インタビューのオファーを出す際に説明したのですが、辞退されることは一度もありませんでした。中華圏では現在も日本のデザインに対するリスペクトがあるように感じます。そのような背景もあるのか、また、第三国として政治的な問題に配慮していることを理解してもらえたのか、15都市から56組のデザイナーが快く協力してくれました。
──デザイナーのリサーチ方法や選定基準についても聞かせてください。中国では政府によるインターネット規制があるため、リサーチだけでも一苦労だったのではないかと思います。
リサーチには、岡﨑真理子さんのデザインスタジオで働いている邵琪(ショウキ)さんにアシスタントとして協力してもらいつつ、現地の知り合いにもデザイナーのリストを提供してもらいました。上海のアート系書店「BANANAFISH BOOKS」を営む苏菲や、批評的で興味深いデザインを手がけている若手デザイナーのXYZ Labの邵年、台湾は、中国のグラフィックデザイン誌『Design360°』の前アートディレクターで、10年以上さまざまなプロジェクトを共にしてきた香港のJavon Moが協力してくれました。
世代でいうと、1980年代以降生まれのデザイナーを取り上げています。若手デザイナーは自分だけでは追いきれない部分もあり、彼らが提供してくれた膨大なリストに大いに助けられましたね。
デザイン界のマラドーナは「いない」
──取材を進めるなかで、都市ごとの特徴の違いを感じましたか?
デザインの傾向として、北京は文化的な都市であり、上海は文化的・商業的な要素が混在しており、南下するにつれて商業的な色合いが強くなるといわれています。
上海については、わたしが前回取材をした2010年代初頭〜半ばと比べると、デザインのバラエティが増している印象です。また、留学経験のあるデザイナーが多く、そこで学んだものを中国の文脈に落とし込むようなデザインも多く見られました。
例えば、有关设计部门の代表のメン・シンは上海とアメリカを拠点としています。欧米的なアプローチを用いて、中国の文脈に接続しているのが特徴です。土着の面白さというよりは中国と世界をつないでいるという感じでしょうか。
notadesignのヨウ・シシュンは武蔵野美術大学の出身。漢字と西洋のタイポグラフィとの組み合わせにかなり真剣に取り組んでいて、漢字の書体もたくさんつくっています。
1. 有关设计部门(上海)
出版物、展覧会のビジュアルアイデンティティ、Webサイトなどを多く手掛ける。実験的かつ独立したアイデンティティとデザイン表現を追求しており、デザインコレクティブとして活動している。2018年には自主出版部門を設立。
2. notadesign(上海)
編集からタイポグラフィ、ロゴデザインに至るまで、フォントを中心としたアプローチが特徴。フォントデザイナーとして、ロゴだけでなくテキスト用フォントなど細部にまでこだわり、作品内の一貫性を目指している。出版社と協力して、フォントやタイポグラフィの専門書も翻訳している。
──では、香港はいかがでしょう?
香港では、1997年の中国返還以降は文化的に厳しい状況が続いており、デザイナーが生計を立てるのも難しく、その影響がデザインシーンにも表れているように思います。本書には掲載していませんが、ある若手デザイナーと話をしていた際に「このデザイナーはこういった事情で拘束されたんだ」という話が普通に出てきたんです。デザインや出版は思想と結びつくことがあり、リスクが伴うのだなと感じました。
──日本では、デザインがすでに消費サイクルのなかに絡め取られている印象もありますが、かつてはプロパガンダ雑誌など、デザインは政治と密接に繋がっていました。それを現在進行形で感じるような状況なのかもしれないですね。
インタビューをしていても模範回答のような発言が多く、相当気を遣っているのだと感じました。本当は、生活のことやコロナ禍の状況をもっと詳しく聞きたかったのですが……。
政治的な表現さえ避ければ商業的自由はあるものの、本の出版には国の審査が必要です。内容のチェックにかなりの時間を要し、スケジュールを前倒しにしたり、結果的に出版を諦めたりすることもあります。電子書籍として発売したり、知り合いの本屋だけで販売したりするケースもあるようですが、たとえ反政府的な内容でなくても警察が来たら隠さなければならず、アンダーグラウンドでの流通となるため、経済規模も小さいはずです。
いずれにせよ、政治的な影響は非常に大きく、最近は特にナーバスな状況になっているようです。スターデザイナーレベルの方でも事務所を畳むほど景気が悪化しており、匿名で寄せられたコメントですが「中国ではもうやっていけないような感覚がある」と話すデザイナーもいました。本書に掲載しているデザインスタジオの写真も、他の都市に比べて、デスク周りのアップが多いのが印象的でした。
──それは自主プロジェクトの多さにも繋がっているのでしょうか。既存の枠組みの隙間をいかにして見つけるかという観点では、それもまたある種のダイナミズムともいえる気がします。
大学などの各種機関と連携しながらデザインに取り組んでいる人たちもいますね。そちらだとまだ予算があるところもあるので。
Nousは、2022年に香港理工大学の情報デザイン研究室と協力してクラウドファンディングを行いました。無事成功し、8色印刷で香港の昔のネオンサインのデザイン図を記録した『燈虹酒綠—香港餐飲霓虹燈招牌手稿』の出版が決定しています。
3. Nous(香港)
香港理工大学でビジュアルデザインを学んだ2人のデザイナーが設立。文化芸術に関連するプロジェクトを中心として、展覧会やイベントのメインビジュアル、宣伝物のデザイン、ブックデザインなどを手掛ける。
ただ、香港では自主プロジェクトにまったく興味がない人もいます。デザインは回答を出す立場だと考え、自主でやる発想がないということなのかもしれません。
──なるほど。では、台湾はいかがでしょうか。
台湾では、国としてデザインを推進しており、政府のデザイン振興機構であるTDRI(財団法人台湾デザイン研究院)もうまく機能していると思います。また、現地で取材した際には、新しい文化施設が次々と建設されていることが印象的でした。都市間競争の時代に入り、文化的投資も盛んになっているようです。
──それは観光による経済効果をねらって?
おそらく、よりクリエイティブな都市を目指しているのではないでしょうか。最初にエピソードで挙げたアーロン・ニエは台北と高雄の2拠点で活動していますが、高雄市がデザインによる都市魅力の向上を進めるためにアーロン・ニエを招いたという話もあります。
──台湾では、例えば都市デザインやコミュニティデザインといった、より広義なデザインが浸透しているということでしょうか。
ソーシャルデザインについては、日本を含めた海外から影響を受けている印象です。形容事物所のシュウ・シュウチュンは、オランダのデザイン・アカデミー・アイントホーフェンで学び、その経験をもとにソーシャルデザインの理念を台湾にもち帰りました。このデザインスタジオは、人類学的なアプローチを用いて市民参加型のデザインを目指しています。
4. 形容事物所(台北)
歴史、地理、自然科学、文学などの学問を取り入れながら大量のリサーチを行い、生活に密着した作品づくりに取り組んでいる。新北市文化局の歴史建築を借り、地域とデザインに関する自主活動を展開。都市の活性化を目指す。
──ここまで上海、香港、台北についてうかがいましたが、都市ごとの具体的なデザインの違いについてはいかがでしょうか。
現在では、「中国でしか見たことがない」「台湾でしか見たことがない」といった独自性のあるデザインはあまり見られません。InstagramやPinterestを通じて、何でも瞬時に世界に伝播する時代ですし、そもそもそのような土着的で独自性のあるデザインを求める空気もないように思います。それゆえに、昔のサッカーではマラドーナのように手を使うようなプレイヤーがいたように、20年前ぐらいの中国や台湾では驚くような造本の本など異質な作品がありましたが、現代ではグローバルデザインにより、そのような異質なデザイナーやデザインに出会うことはあまりありませんね。みんな上手くて賢いという感じです。
もちろん、面白いデザイナーはたくさんいますよ。北京のPANGOLINは、決して反政府ではないのですが、政府が展開するシステムのなかでどのように立ち回るかを考えている、面白い存在だなと思いました。本書のために画像をお借りしたのですが、歪んだ腕時計の作品──これはCGではなく実物らしいのですが、グラフィックデザインの本なのになぜこれを出してくるんだろうと(笑)。そういうところも含めて面白かったですね。
台北の洪彰聯/Elf-19は、両親が看板屋を営んでいるのですが、その影響で職人的なアプローチが面白い。クラブのフライヤーなどで実験的な印刷に取り組んでいます。あまり稼ぐことに執着がないようで、自分のギャラは制作に充てているんじゃないかな(笑)。いい意味での野蛮さみたいなものがある。
5. PANGOLIN(北京)
消費を目的としたデザインではなく、純粋な物づくりを目指し、書籍や腕時計のデザインを手掛けている。北京で生きるなかで「自由と不自由の補完的なシステムのなかで巧みに批判を表現する創作の自由度を発見した」といい、その独特な表現方法を形象化しようと試みている。
6. 洪彰聯/Elf-19(台北)
主に平面デザイン、雑誌のレイアウト、特殊印刷加工を手掛けている。ナイトクラブとのコラボレーションプログラムにも取り組んでおり、そこで印刷、デザイン、レイアウトの創作の余地や可能性を実験している。職人的なアプローチが特徴で、感覚的に進めるため作業スピードが速いのだとか。
──中華圏ならではの面白い動きなどはありますか。
日本ではあまり見られない動きとして、卒業制作が注目を集め、それをきっかけに有名デザイナーへとステップアップしていく人たちがいます。台北のddd.pizzaや上海のXYZ Labの邵年などがその例です。アーロン・ニエもまさにその代表格です。デザインの面白さはもちろんですが、その存在自体が興味深いです。
ddd.pizzaのチャン・プーフイはデザインオタクであり、日本や中華圏のデザインに精通しています。その知識をもとに個人のデザインを追求している印象です。現在ではグラフィックデザインだけでなく、Disney+のTVシリーズ「Small & Mighty」やNetflixのTVシリーズ「At The Moment」などのタイトルシークエンス映像も手がけています。
XYZ Labの邵年はデザイナーとしてだけでなく、評論家としても活動しており、非常に批評的な視点をもつ人物です。『K-GRAPHIC INDEX』を日本から取り寄せ、自身で翻訳したと話していました。彼は中華圏のデザイン界におけるキーパーソンだと思います。
7. ddd.pizza(台北)
商業ブランド、映像、文化芸術イベント、音楽アルバム、出版分野を中心に活動。NetflixのTVシリーズのビジュアルデザインとオープニングデザインのクリエイティブデザインにも注力している。スタジオ設立前の大学2年生のとき、自作のZINEがTokyo TDCで入選した経歴も。
8. XYZ Lab(上海)
「XYZ」は3人の設立メンバーを指す。現在はXYZ Labとしての使命は完了したという認識で、それぞれが独立して活動中。 メンバーのジャオ・ワンチンは、スタジオ設立前から自主出版に取り組んでおり、現在も毎号異なるクリエイターと協力して出版プロジェクトを進めている。
若手が繋がる場をつくりたい
──プリント版『WORKSIGHT』23号で、アムステルダムを拠点にアジアの音楽を発信しているGo Kurosawaさんが、アジア人が近年「アジアン」という概念を内面化し始めていると話していたことが印象的でした。文化的な側面でも、近年ではアートブックフェアが東京、台北、ソウルの3都市で行われるなどの動きもあります。アジアという括りで今後どのような変化が考えられるのか、後藤さんのお考えをお聞かせください。
やはりアートブックフェアの開催は大きいですよね。最近では、アートブックやZINEに限らず、若手デザイナーたちがフラットに繋がっているという感覚もあります。『TRANSIT』元編集長の加藤直徳さんが制作に携わっている雑誌『NEUTRAL COLORS』に、わたしの知り合いのシンガポールのデザイナーが参加していると知り、驚いたこともありました。
ただ、韓国で開催されていたタイポグラフィの国際ビエンナーレ「タイポジャンチ」が、現政府との折り合いがつかず、今年からは路線変更を強いられているという話も聞きました。デザイナーの国際的な交流の場でもあったので、非常に残念に思います。世界経済が低迷するなかでは、文化への投資は軽視される恐れがあるでしょうし、さらにAI時代にグラフィックデザインとどう向き合うべきかという課題もあります。厳しい状況はこれからも続いていくかもしれません。
それでも、もう少し現場レベルで若手デザイナーたちが繋がる場所ができればと考えています。わたし自身も、韓国や中華圏のデザイナーと一緒に大学生向けのワークショップを開催していますが、政府や企業に頼らずとも、単純に集まってトークしたりキャンプしたりするだけでもいいのではないかと。東アジアの中心的な位置にある沖縄で開催すればみんな「行きたい!」と思ってくれるのではないかとか、そんなことを考えています。
──デザインワークショップなどの取り組みを継続しつつ、後藤さんご自身としては今後どのようなことに取り組みたいと考えていますか。
基本的にはデザイナーを紹介しつつ、デザインが政治的な文脈でどのように使われているかにも関心をもっているので調べてみたいですね。また、東南アジアにも興味があります。経済的な勢いやグローバル化とデザインの結びつき、そしてローカルでバナキュラーなものがどれくらい失われつつあるのかも気になります。本書について言えば、やはり書けなかったこともたくさんありますので、いずれZINEにまとめようかなと考えています。
後藤哲也|Tetsuya Goto デザイナー/キュレーター/エディター。大阪を拠点にグラフィックデザインの実践と研究を行う。著書に『K-GRAPHIC INDEX』(グラフィック社)、『YELLOW PAGES』(誠文堂新光社)がある。主な展覧会企画に「Typojanchi」(Culture Station Seoul 284、2013&2015)、「グラフィズム断章:もうひとつのデザイン史」(クリエイションギャラリーG8、2018)、「GRAPHIC WEST 7: YELLOW PAGES」(京都dddギャラリー、2018)、「FIKRA GRAPHIC DESIGN BIENNIAL」(シャルジャ、2018) 、「GRAPHIC WEST 9: Sulki & Min」(京都dddギャラリー、2021)、「ddd DATABASE 1991-2022」(京都dddギャラリー、2022)、「もじ イメージ Graphic 展」(21_21 DESIGN SIGHT、2023)など。近畿大学文芸学部文化デザイン学科准教授、大阪芸術大学客員教授。
次週9月10日は、各界の識者が「これからのつくる」のヒントとなる本を紹介するブックガイドシリーズ「つくるの本棚」第7弾。京都を拠点とする美術作家であり、アートスペース「浄土複合」でライティング・スクールを主宰する池田剛介さんに、「つくる」ことと「書く」ことの関係性を深掘りする3冊の本をご紹介いただきます。お楽しみに。
【新刊案内】
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書籍『WORKSIGHT[ワークサイト]24号 鳥類学 Ornithology』
古来、神話や芸術、科学など多くのシーンで重要視され、学者や芸術家のみならず、市井の人びとにも愛されてきた鳥。長い歴史のなかで鳥は何を象徴し、現代を生きるわたしたちがその学問に触れることは何を意味するのか。民俗学、美術史、環境史などのアカデミックな視点や、音楽家、獣医、登山家、調香師、ゲームクリエイターなどの多種多様な立場から、自然との共生や、鳥を通じて再発見される人間社会の姿をとらえる。
◉The Pillar
スティーブン・ギル 鳥の恩寵
◉巻頭言・さえずり機械
文=山下正太郎(WORKSIGHT編集長)
◉野鳥雑記のこと
柳田國男と鳥の民俗学
語り手=島村恭則
◉五感の鳥類学
見る:ステファニー・ベイルキー(全米オーデュボン協会)
聴く:コスモ・シェルドレイク(ミュージシャン)
触る:海老沢和荘(横浜小鳥の病院)
嗅ぐ:浅田美希(「インコ香水」調香師)
味わう:服部文祥(サバイバル登山家)
◉都会と巣箱
鳥専門の不動産屋「BIRD ESTATE」の歩み
◉この営巣配信がすごい!
世界のYouTubeチャンネルが伝えるドラマ
◉始原の鳥
世界の始まりと鳥の象徴学
監修・解説=西野嘉章
◉はばたく本棚
鳥から世界を知る60冊
◉旅行鳩よ、ふたたび
環境史家ドリー・ヨルゲンセンの問い
◉水・鳥・人
中村勇吾の群体論
書名:『WORKSIGHT[ワークサイト]24号 鳥類学 Ornithology』
編集:WORKSIGHT編集部(ヨコク研究所+黒鳥社)
ISBN:978-4-7615-0931-6
アートディレクション:藤田裕美(FUJITA LLC.)
発行日:2024年8月9日(金)
発行:コクヨ株式会社
発売:株式会社学芸出版社
判型:A5変型/128頁
定価:1800円+税