北京のインディ番長、阿佐ヶ谷に現る:mogumoguから広がるオルタナティブ・コミュニティ【WORKSIGHT ARCHIVES#6】
隔週木曜日に過去のプリント版『WORKSIGHT』に掲載された必読記事を配信中──。2023年、ロック都市・北京のインディシーンを渡り歩いてきたキーパーソンが中国インディ音楽のショップ兼ライブハウスを阿佐ヶ谷に構えた。打口CDが育んだリスナー文化と、北京のライブハウスから東京へと連なる草の根のネットワークが交差するこの場所で新しいコミュニティの現在地をたどる。(2024年11月13日発行)
mogu(左)と、妻であり天津出身のAmy(右)。普段の阿佐ヶ谷mogumoguは、このふたりで運営している。本文中にあるようにAmyは北京の「mogu space」運営に関する責任者を務めるほか、「mogu label」からリリースされる作品のジャケットでイラストを手がけることも。書家でもあるmoguは、ジャケットのデザインと書を手がける
100年ほど前、川端康成らが居を構えて阿佐ヶ谷文士村を形成したエリアに、2023年オープンした中国インディ音楽のショップ/ライブハウス「阿佐ヶ谷mogumogu」。中国、日本、さらには世界へ。アットホームな空気感のままに広がるインディでオルタナなネットワーク。
2024年11月13日発行、プリント版『WORKSIGHT[ワークサイト]25号 アジアのほう Towards Asia』から転載。
text by Yuki Jimbo
photographs by Takuro Toyama
interpretation by Sauser Miho
キノコが開いた扉
2010年代に入り、日本の特にインディロックのファンたちは、台湾、韓国、あるいはインドネシア、タイなど、東・東南アジア圏のバンドやシンガーソングライターを聴き始めた。それは、音楽のストリーミング配信が普及したことによってリアルタイムで話題の音楽に触れられるようになり「他の国にも自分たちと同じような音楽好きの同世代がいるんだ!」という共感に後押しされた部分も大きい。この間、シャムキャッツ、ミツメ、DYGL、never young beach、青葉市子といった国内の若手が現地アーティストの来日公演をサポートし、また彼・彼女らがアジアツアーを慣行する光景も珍しくなくなった。
こうした動きはメジャーレコード会社や音楽雑誌が後押しするものではなく、インディペンデントな人材同士の草の根交流がベースとなっており、偶然の出会いがシーンを形づくっている。そのなかで、日本の隣国でありながら相対的に交流がそこまで多くなかったのが中国だ。2010年代にも中国ツアーを行うインディバンドは少なからずいたが、現地バンドの日本への紹介は、あまりなされていなかった。
だが、2020年代後半はそうした状況に変化が訪れるかもしれない。ゼロ年代から中国のロック都市・北京のインディシーンの一角を担い、「インディ番長」といえるキーパーソン・蘑菇(mogu)が、日中の架け橋となるショップ兼ライブバー「阿佐ヶ谷mogumogu」を2023年3月に東京・阿佐ヶ谷駅前から続くパールセンター商店街でオープンしたのだ。
店内は小規模なバーが3軒連結したような造りとなっており、妻のAmyと2人で運営している。入り口付近はレジ兼バースペースで、入って右はCD・レコード・Tシャツの陳列がメイン。椅子・ソファーと机が置かれており休憩も可能で、アート、写真などの小規模な展示もできるようになっている。
また、入って左のライブスペースにも所狭しとCDやレコードが陳列されている。扱っている音源は、まだ日本のリスナーがあまり馴染みのない中国のインディバンドのものが大半だ。一部、羊文学、幾何学模様といった日本のバンドのレコードも取り扱っている。「蘑菇」は中国語でキノコの意。本人が大のキノコ好きであるためそう名乗り、キノコ関連のグッズも取り扱っている。


写真左の中央奥がライブステージ。左右に椅子が設置されているほか、お客さんが少ないときは写真のように机も置いてゆったり観ることができる。ホームパーティのようなリラックスできる環境は、ぜひ一度体験を。両サイドに陳列されているCD、レコードも商品で、ここにあるCDコンポで試聴させてくれる
穴のあいたCDから生まれた
moguは1979年に青島で生まれ、大学卒業後は北京の広告会社でグラフィックデザインの仕事をしていた。だがこの仕事がそこまで好きにはなれず、自分のデザイン能力と好きなロック音楽をかけ合わせ、楽しんで働くことはできないかと考え、2003年に最初のショップ「ROCKLAND」を北京で開店した。
文芸誌『オフショア』主宰者・山本佳奈子の「中国のオルタナティブな音楽文化の概況」などによれば、中国ロックの歴史は改革開放政策によって外国のポップスが輸入され始める1980年代からスタートするが、阿佐ヶ谷mogumoguで扱われるようなオルタナティブロックの流れについては、また別の歴史が存在するようだ。mogu自身は、1990年代のリスナー体験についてこう語る。
「当時、地下出版されているロック雑誌がいくつか存在しており、そこで欧米のバンドも紹介されていました。『自由音楽』『音楽天堂』『盛世摇滚』(編注:「摇滚」は中国語でロックンロールを指す)『我爱摇滚乐』(=「I Love Rock ’n’ Roll」)などです。例えば『自由音楽』ではSonic Youth、Pavement、Nirvana、Kraftwerkなどを知りました。日本人だと中国でライブもしていた灰野敬二なども紹介されていました」
だがバンドの名前だけ知っていても、充実した品揃えのCDショップがあるわけでもなく、実際に聴くのは困難だ。そうした状況下で中国の音楽オタクたちを育てたのが、主に1990年代から2000年代にかけて広く出回っていた、「打口」(dakou)と呼ばれる1枚20元(約300円)程度で購入できる格安CDだった。
これは主に欧米や日本で売れ残った音楽CDが「プラスチックのリサイクル用原料」として中国に輸出されたもの。再販を防ぐため、なんとジャケット、ディスクに切り込みや穴があるものの、それなりに聴けはする代物だ。
moguも打口CDをジャケ買いして色々な音楽に触れていたし、そうしたリスナーたちのなかから、自分たちもやってみようとインディバンドの結成も相次いでいた(初期のオルタナシーンを語る上では、1997年に南京で結成されたポストパンクバンドP.K.14の重要性が語られることが多い)。そうした若手バンドの音源を扱う独立系ショップのひとつがROCKLANDだったというわけだ。ROCKLANDでも打口CDを扱っていたという。
北京のインディオルタナシーン
ROCKLANDのオープン後、3〜5年程度は会社員と兼業で仕事終わりや週末に営業していたが、徐々に軌道に乗ってきたため専業に転換できた。また2009年には若手バンドたちから「演奏の場が欲しい」というニーズが高まっていたため、80人程度が収容できる小規模ライブスペース「69cafe」を開店。出演アーティストのジャンルはポップ、フォーク、ノイズ、エクスペリメンタルなど何でもアリ。後にSonic Youthとヨーロッパツアーを行い、海外でも積極的にライブを行う3人組バンドのCarsick Cars、中国の音楽番組にも出演するようになったシンガーソングライターの蘇紫旭(Su Zixu)などが69cafeのステージに立っている。
ROCKLANDと69cafeは2017年に閉店し、現在はショップと100人程度のキャパシティのライブスペースを有する「mogu space(蘑菇空间)」(2016年オープン)に各店の機能を統合させた。mogu spaceは現在、妻のAmyが責任者として現地スタッフと密な連携を取りながら運営している。また2017年には自身のレーベル「mogu label(蘑菇厂牌)」も立ち上げた。同レーベルの音源はもちろん阿佐ヶ谷mogumoguで購入できるし、ディスクユニオンでも取り扱われている。ちなみに阿佐ヶ谷mogumoguでの売れ筋商品を尋ねてみたところ、先述のCarsick Cars『3』、サイケデリックロックバンドRun Run Run『RUNRUNRUN』、北京のブルースマン劉冬虹がバンド形態で発表した劉冬虹與沙子楽隊(LIU DONGHONG & THE SAND BAND)『愛と自由』の3作を挙げてくれた。店で頼めば、気軽に試聴もさせてくれる。
入り口のバースペース。中央のホワイトボードにはライブ予定に加えて、moguの日本語学習メモも書かれている。SNSでのライブ告知は基本的に公演日近くのものが中心になるので、店内のこのホワイトボードで少し先の予定をチェックしておけば、中国のベテランアーティストやバンドの来日公演の情報をいち早くゲットできるかもしれない
高円寺に魅せられて
moguは、マイケル・ペティスという、自身のキャリアにも影響を及ぼした北京オルタナバンド界隈の重要人物のことも教えてくれた。彼はスペイン出身のアメリカ人で、投資銀行を経て現在は北京大学光華管理学院の教授を務めている。中国経済の専門家として欧米や日本のビジネスメディアにも頻繁に登場する傍ら、ニューヨークパンク以降のオルタナティブ音楽をこよなく愛し(どうやらロウアーマンハッタンでライブバーも経営していたこともあるようだ)、北京で「D-22」「xp」といった伝説的なライブハウスを経営(現在はいずれも閉店)、中国を代表するインディレーベルのMaybe Mars(2017年に中国の大手音楽企業、太合音乐集团が買収。ちなみに傘下レーベルのRuby Eyes RecordsはCarsick Carsのドラマー、李青が代表を務めている)の立ち上げ、BBCやローリングストーン誌からの取材で中国オルタナの興隆ぶりをアピールするといった八面六臂の活躍を見せる、まさに「ゴッドファーザー」と呼べるような人物だ。moguもMaybe MarsでCarsick Carsのマネージャーとしてツアーに同行していた時期があるという。
moguが日本に初めてやってきたのは2016年春。最初は観光で訪れレコードショップ巡りなどを楽しんだが、同年9月に再び日本にやってくることになった。きっかけとなったのは、高円寺のリサイクルショップ「素人の乱5号店」の店主にして、アジア圏を中心とした各国のオルタナティブカルチャー人脈を開拓し、イベントや書籍などで精力的に紹介する松本哉だ。松本と中国で知り合い、「日本に来てみないか」と誘われていたこともあり、Carsick Carsのボーカル、張守望も参加する電子音楽バンドWhite+を伴った上で松本も企画に携わるイベント「NO LIMIT 東京自治区」に登場した。その後もmoguは、2017年〜19年にかけて毎年中国や台湾のバンドの日本公演に携わっている。
moguは日本の印象を「小さな商店街を歩いていて、焼き鳥の匂いなんかが漂ってくるのがとても好きなんです。69cafeがあった北京の南鑼鼓巷(なんらここう)にも似た雰囲気があって。向こうはいまでは観光スポットとして有名になり、日本で言う原宿の竹下通りみたいになっちゃいましたけど」と語る。高円寺の雰囲気がすっかり気に入り、2019年には日本進出のための計画をスタートし、松本や日本に住む知人友人の協力も得ながら物件探しをしていた。しかし2020年に新型コロナ禍が襲いかかったことから、結果的に店のオープンは2023年にずれ込むこととなった。
初年度の2023年は赤字だったが、現時点ではすでに黒字になっている。CD・レコードの売り上げが2割、ライブのドリンク売り上げやチケット代のレベニューシェア分が収益の8割となっており、連日のライブ開催の収益が安定化に寄与しているそうだ。




moguが日本にもち込んだ、打口CDであるジョン・コルトレーンのボックスセット『Side Steps』は、まだ手元にある。店内にはSonic Youthのフロントマン、サーストン・ムーアのサインが飾られていた。他に坂本慎太郎が来店した際のツーショット写真も。自レーベルのレコードジャケット同様、ポストカードほどの大きさのフライヤーはmoguがデザイン
若いアーティストにチャンスを
阿佐ヶ谷mogumoguでは毎日のようにライブイベントが開催されている。moguが招聘した中国のアーティストをブッキングすることもあるが、大半はアーティストによるもち込み企画だ。ヤマジカズヒデ(dipほか)+タバタミツルといったベテランアーティストのライブや、Boyish、Superyouといった、2010年代以降の東京のインディシーンを熱心に追いかけるリスナーなら名前を耳にしたこともあるだろう若手アーティストたちの企画も行われている。ジャンルは自由、しかも利用料金は「チケット代収入を店舗と折半」のみでアーティスト側の負担はゼロという、とてつもなく良心的な設定になっており、企画を断ることもないという。
中国でも利用料を取らないライブハウスはあまりないそうだが、moguは「ただ、若いアーティストは大抵そうしたお金を払う余裕がないですよね。そうした人たちにもチャンスを与える場をつくりたいと思っているので、そうしています。マイケル・ペティスのD-22でもそうでした」と語る。
今回、せっかくなので何かひとつイベントを見てみようと思い、9月21日に行われた、シンガーソングライター北村盧(Lou Kitamura)主催の「四川ナイト」に足を運んだ。結構なハイペースで開催しているようで、今回でvol.10とのこと。阿佐ヶ谷mogumoguのインディペンデントな空気を体現する出演者たちのパフォーマンスはもちろん、意外な収穫だったのが幕間。急遽出演キャンセルとなったアーティストがおり、セット転換時のBGM選曲を担当する洛陽出身の女性DJ・NANが選んだ中国オルタナバンドの音源を長めに聴けたのだが、ことごとく自分のツボにはまる楽曲ばかりで、Shazamが大忙しだった。IZ(乐队)『STOCKHAUSEN』、Berlin Psycho Nurses柏林護士 & 潘杭葦「Giselle」、Sonicave『荒誕故事集』、Backspace『群蟻蝕象』、Endless White(白百)『白河夜船』……。未知のミュージシャンばかりだが、音源はいずれもストリーミングサービスで聴くことができる。特にKing Krule、Dry Cleaningといった近年のサウスロンドン産のダークなポストパンク〜オルタナバンドが好きな人はぜひチェックしてほしい。
ぜひ僕を頼ってほしい
会場では、北村が料理人YouTuberの動画を見て独学したという四川風麻婆豆腐をフードとして800円で提供していたが、これを目当てにイベントに行ってもいいんじゃないかと思えるほどおいしかった。終演後、椅子やソファーに座って麻婆豆腐を味わいながら、北村ら出演者たちと談笑する。北村が阿佐ヶ谷mogumoguを気に入った理由をこう話す。
「東京に出てきて、どこで音楽活動しようかと色々探していたんですが、最初に来たときはアルゼンチン人のアーティストがライブをやっていて、他にあまりない面白い場所だと思ったんです。四川ナイトのvol.3では曽楠(Ceng Nan)という女性シンガーソングライターに出てもらったんですが、このイベントで知り合った中国人の友達やその子どもも来て盛り上がる、親戚の集まりみたいな雰囲気になっていて。そうしたさまざまな人が自由に出入りできるところがとても好きですね」
確かに、こうしてリラックスしながら話していると、なんだかゲストハウスのリビングのようにも思えてくる。moguはライブ企画のもち込みがアーティストの口コミや、友人たちからの推薦によって徐々に増えてきていると話していたが、この居心地の良さも大いに影響しているだろう。
moguに今後どんな店にしていきたいかと尋ねたところ「いまの規模で長期的に日中の音楽交流を続けていきたいです。あとは69cafeの東京版も開きたいと思っています。僕と妻のAmyが出会ったとても思い入れのある店なので」と答えてくれた。
moguは、中国のバンドを招聘するだけでなく、日本人アーティストの中国公演のサポートも行っている。「日本語がそこまで話せないので通訳はできませんが、中国のレーベルなどに連絡を取ることはできます。ぜひ僕を頼ってほしいです」とのこと。今年12月にはシンガーソングライターの魚住英里奈のツアーを組んでおり、また2025年には元P-MODELのことぶき光が結成したテクノパンクバンド、プノンペンモデルの中国公演のサポートも予定しているという。
阿佐ヶ谷mogumoguを軸とした、日本人アーティストの中国進出、中国人アーティストの来日公演、そして互いのコラボレーション、コミュニティ化はこれからもどんどん進んでいくだろう。同店で知り合ったことで結成されたバンドも出てきており、先日初ライブが行われたという。いつでも誰でもウェルカムな同店に、ぜひ一度足を運んでみてほしい。
阿佐ヶ谷mogumogu JR中央線・総武線阿佐ヶ谷駅から東京メトロ丸の内線南阿佐ヶ谷駅へと続く、阿佐ヶ谷パールセンター商店街内(杉並区阿佐谷南1-36-15マガザン阿佐ヶ谷3F)に2023年オープンしたレコードショップ/ライブハウス。最新情報は各SNSで確認できる。@mogumog56719408(X)/@mogumogu1969(Instagram)
moguさんの中国インディ入門10
アジアをつなぐインディ音楽の新しいコミュニティを阿佐ヶ谷から生み出すmogumoguのmoguさんがオススメする、中国インディの入り口となる必聴の10作。
*4以外はすべて日本のストリーミングサービスで視聴可能
selected by mogu
1. Carsick Cars『Carsick Cars』
2005年結成、3人組バンドが2007年にリリースした1st。代表曲「中南海」はミツメ、DYGLもカバー
2. Snapline『Party is over, Pornostar』
3人組ポストパンクバンドが07年にリリースした1st。プロデュースは元P.I.Lのマーティン・アトキンス
3. P.K.14『谁谁谁和谁谁谁』(Who Who Who and Who Who Who)
1997年南京で結成、中国オルタナ史における超重要ポストパンクバンドが2004年にリリースした2nd
4. 劉冬虹與沙子楽隊(Liu Donghong & The Sand Band)『愛與自由』(愛と自由)
ブルースとオルタナを基調とした1996年結成の4人組バンドが2019年にリリースしたEP
5. Run Run Run『RUNRUNRUN』
4人組サイケバンドが2020年にリリースした2nd。Neu!的なジャーマンロックからの影響を強く感じさせる
6. White+『White+』
Carsick Carsの張守望と、嘎調(The Gar)の王旭による電子音楽ユニットの1st
7. 吹万(Chui Wan)『白夜』
2008年結成の4人組バンドが2012年に発売した1st。欧米ツアーも行い、台湾の落日飛車と交流あり
8. 卧轨的火车(Railway Suicide Train)『余波』
12年結成の5人組バンドが2016年にリリースした1st。ドリームポップとシューゲイザーの間のサウンド
9. 张醒婵(Zhang Xingchan)『No, no!』
椎名林檎に多大な影響を受けたという25歳の24年リリースの1st。Xの音楽オタクの間でも話題になった
10. 海朋森(Hiperson)『我不要別的歷史』(No Need For Another History)
2011年結成の男女混成5人組が15年にリリースした1st。ダイナミックなバンドアンサンブルが特徴的
*『WORKSIGHT[ワークサイト]25号 アジアのほう Towards Asia』(2024年11月13日発行)より転載
【WORKSIGHT SURVEY #50】
Q:アジアのインディ音楽についてもっと知りたい?
こちらのインタビューは2024年末のものですが、最近も中国を始めとしたアジア圏のアーティストを招いた音楽フェスが話題になりましたね。あなたはもっとアジアのインディ音楽についてもっと知りたいと思いますか?また、どんな場所や情報があれば嬉しいと思いますか。みなさんのご意見をぜひお聞かせください。
【WORKSIGHT SURVEY #47】アンケート結果
そこがことばの国だから:韓国カルチャーはなぜ詩が好きなのか(3月5日配信)
Q:詩には社会を変える力があると思う?
【はい】今すぐに社会を変えるような力ではないかもしれません。詩のことばとそれがもたらす力というのは、読んだひとの深くに沈み込んでいくものだと考えています。社会の水位が下がってきた時に初めて、その表面があらわれて、それが個人を守る膜のように作用するのではないでしょうか。その境界や緩衝地帯の存在によって、間接的に社会を変える力をもたらすのかもしれないと感じています。
【はい】日本がこれから軍事国家となって言論統制された時に、国家高揚のために悪い意味で詩が利用されるのではないかと危惧している。ただ、その汚泥の中から希望のような詩がひっそりと怯えるように立ち上がってくるのではないかとも思っている。
【はい】詩は、軽く瞬間的に次元を越えて、決定的に変化を促す力のある言葉だから。
【いいえ】詩の力が社会を変えるかはわからないから。詩を読んでいる時に思う事は、「詩には読んでいる人間1人1人を自律させる力がある」と言うことです。しかし、このことは私にとって大きな事だと思います。
『WORKSIGHT[ワークサイト]25号 アジアのほう Towards Asia』
photograph by Leo Arimoto
cover artwork by Fatchurofi Muhammad
わたしたちはずっと西に憧れ、西を目指してきた。しかし時代は変わり、カルチャーの新しい潮流はアジアから生まれつつある──。今号のゲストエディターであり、音楽レーベル「Guruguru Brain」を運営するGo Kurosawa(幾何学模様)とTaiTan(Dos Monos)による対話をはじめ、Eastern Margins、Yellow Fangらアジア・カルチャーを牽引する5組へのインタビュー、さらには中国の若者の間で広がる寺山修司・横尾忠則・YMOブーム、阿佐ヶ谷を拠点に生まれたインディ音楽コミュニティ、そしてアジアン・サイケデリック・アート、フットボールカルチャー、インディパブリッシャーまで。〈アジアがアジアを見る〉新たな時代の手がかりを探る。
【目次】
◉新しいアジアのサイケデリクス
選=Go Kurosawa
◉巻頭言 ひとつに収束しない物語
文=山下正太郎(WORKSIGHT編集長)
◉アジアのほう
対談 TaiTan(Dos Monos)× Go Kurosawa(Guruguru Brain)
◉イースタンユースの夜明け
Eastern Margins/bié Records/Yellow Fang/Orange Cliff Records/Yao Jui-Chung
◉北京のインディ番長、阿佐ヶ谷に現る
mogumogu から広がるオルタナティブ・コミュニティ
◉Dirt-Roots
サッカーでつながるコレクティブ
◉アジアンデザイナーたちの独立系エディトリアルズ
◉テラヤマ・ヨコオ・YMO
中国で愛される日本のアングラ/サブカル
◉百年の彷徨
アジアを旅した者による本の年代記
◉ロスト・イン・リアリティ
MOTEのアジアンクラブ漂流記2018/2024
【書籍情報】
書名:『WORKSIGHT[ワークサイト]25号 アジアのほう Towards Asia』
編集:WORKSIGHT編集部(ヨコク研究所+黒鳥社)
ISBN:978-4-7615-0932-3
アートディレクション:藤田裕美(FUJITA LLC)
発行日:2024年11月13日(水)
発行:コクヨ株式会社
発売:株式会社学芸出版社
判型:A5変型/128頁
定価:1800円+税




